食事から摂ったタンパク質は、消化・分解されてアミノ酸として体内に取り込まれた後、筋肉や骨などをつくる材料となります。そうしたアミノ酸の中でも、筋力アップのために重要なのが必須アミノ酸です。
高齢者を対象としたテキサス大学の研究によれば、総合アミノ酸群(必須アミノ酸+非必須アミノ酸)を摂取したグループと必須アミノ酸のみを摂取したグループを比較したところ、筋タンパクの合成が同等に起こることがわかりました。この結果から、高齢者の筋量をアップさせるアミノ酸は、必須アミノ酸であることが判明したのです(図1)。
ホエイプロテイン(牛乳からカゼインや脂肪を取り除いた液体部分である、ホエイ=乳清に含まれるプロテイン)は、筋タンパクの合成作用が強いことから、理想のタンパク質と呼ばれています。このホエイプロテインと、必須アミノ酸の中でも、特に筋タンパクの合成を促すという重要な役割を果たしている“ロイシン”を高配合した「アミノ L40」をそれぞれ摂取した場合を比較して、その効果の違いを検証しました。
その結果、「アミノ L40」3gを摂取した場合、ホエイプロテイン20gを摂取した場合と同等に、筋タンパクの合成を高める効果があることがわかりました(図2)。
加齢に伴い筋量・筋力が低下している75歳以上の女性155人を対象に、ロイシン高配合必須アミノ酸混合物「アミノ L40」を摂取した場合と、摂取しない場合で比較調査を実施しました。その結果、「アミノ L40」の摂取によって筋量がアップすること、さらに、日常の運動に加えて「アミノ L40」を摂取することで、筋量・筋力のアップに効果があることがわかりました(図3)(図4)。
「ロコモ」を予防して、いつまでも元気に歩み続けるためには、運動や栄養など、日常生活の中で習慣的にケアすることが大切です。
毎日の暮らしの中で、“カラダを積極的に動かす”習慣を心がけることが、「ロコモ」の予防につながります。また、柔軟体操や足腰を鍛えるトレーニングを加えることで、さらに筋肉や骨の健康を保つ効果が期待できます。あなたが今できることから、少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
いつまでも健康な足腰を保つには、運動器の機能を維持するために欠かせない、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を1日3回の食事からバランスよく摂ることが大切です。そのうえで、積極的に「ロコモ」を予防するために、“筋肉や骨を強くする”次のような食品を摂り入れましょう。